半径0メートルを幸せにすること。100seconds to sunrise.

半径0メートルを幸せにすること。100seconds to sunrise.

2022.8.21

アートモリヤは探求し、オンリーワンを企画開発し、そのフィールドまでも公益的につくり上げます。

2019年に藍と左官の融合に成功して以来、革新的な文化創造のために立ち上げた鏝藍協会は全国27社と裾野を広げ

藍の衣食住芸の「住」と「芸」を確立しました。

2021年10月に発案したFUJISAWA BLUE HANDS PROJECTは農福産学官五つの連携を実現し成功モデルとして

北海道札幌市、和歌山県海南市でそれぞれ発足し展開しています。

大きな広がりをみせる事象は、時に逆再生をし原点を見直す事も必要です。

その原点とは、表題にある「半径0メートルを幸せにすること。」

それは『家族』

家族のためにという言葉は一方通行では成立しません。

では、家族からの評価はどのように受け取ることが出来るでしょう、、、。

 

2022年8月2日

アートモリヤの代表 藍左師ReitaMORIYAとその長女が藍を通した活動を共にしました。

朝一番、藤沢市高倉にある花工房・渡貫さんの畑で藍の一番刈り。

小さなアマガエルを見つけたり、藍の葉と雑草を見分けながら慎重に一番刈り。

お母さんの持たせてくれた水筒とキュウリの浅漬けで炎天下の農作業を二時間ほど行いました。

休憩をとりながら、ここの藍は徳島県立城西高等学校の皆さんが大切に育てている種を使っていることや

藤沢にある日本大学馬術部の馬の糞を堆肥にして育てていることを教えます。

刈り取った藍を車に積み込み、日本大学馬術部を訪問します。

藍色に慣れている長女は、馬や選手を見てすぐに気が付きました。

堆肥を提供してくれている馬や、選手のユニフォームは藍染めです。

葉っぱがなぜ藍染めになっていくのか。

その工程を知るべく、藤沢市資源循環協同組合へと向かいます。

ここでは、障がい者の職業的自立と社会参加を目指しつつ、すべての人が
働きやすい職場を作っています。

更に生きがいや働きがいをテーマに藍畑から加工、藍染めまでを行います。

企業のユニフォームや医療用ユニフォーム、廃プラを目的とした自動車学校の教材バックなど

その実績は数千枚に及び、藤沢市長の調印式に立ち合うまでに至ります。

清掃と片付けをしたら、藍甕の手入れをするためアートモリヤのアトリエに戻ります。

藤沢市にある岩本屋さんから受け継いだ100年甕。

割れていた箇所は、伊勢原の日向石を加工する際にでる副産物の粉と大理石の粉、ひまわり由来のポリマーでつくった左官材で

鏝仕上げしています。

灰汁と蒅(すくも)の発する匂いは伝統や歴史、その時代に生きた人々に思いを馳せるきっかけとなります。

 

 

2022年8月3日

この日も朝一番、藤沢市高倉にある花工房・渡貫さんの畑で藍の一番刈り。

昨日作業を共にした資源組合の仲間も一緒に農作業です。

農業のプロ、渡貫さんから手ほどきを受けながら皆でたくさんの藍を収穫。

かなり多くの藍を収穫したのでそのまま皆で藤沢市資源循環協同組合へ移動します。

来年には藍での屋上緑化を期待する屋上での様子。

回収した一部を茎のお茶やプロテインバー加工用にアトリエへ持ち帰ります。

葉と茎の仕分けが終わったら次は藍染めの下準備、精錬をします。

とても体力のいる仕事です。

藤沢市資源循環協同組合の仲間たちが染めやすいようにするためと伝えると大変な仕事の中にも笑顔が生まれます。

精錬した250枚のトートバックを干したら、藍の紙ねんどの仕込みです。

待ち時間のあいだは藍左官の下準備、杉板の浮造りをします。

下地処理を終えたら藍左官。

浮造りの表情が残る天然藍左官仕上げ。

 

いよいよ藍の衣食住「衣」染めです。

藍の傾奇者ですから当然普通の染とは違います。

これで2日間のロードトリップ終了です。

 

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長女から

①みんなと藍の葉っぱとった時に感じたことは、障がいをもった人と畑の人たちと

 藍の葉っぱを取ったり、茎を分けたりして暑かったけどみんなで取ったりするのはとても楽しくて

 障がいをもった人のことをパパがよく話していたので気になっていて会えて良かったと思いました。

 でも、思ったより障がいがあるように全然見えなくて、、、

 人は皆障がいがあるんだよとパパが教えてくれました。

 たとえば、自分が嫌いなことは障がいだと言ってました。

 だから障がいのある人だけに優しくするんじゃなくて、みんな同じ関わりにするのが大事だとわかりました。

 

②畑の肥料になっている馬に会いに行って、馬が藍のゼッケンを着ていて馬の毛と藍が合うと思いました。

 

③障がいのある人たちとみんなで藍を運んで大きな袋に分けてそれが二時間くらい続いたけど残っちゃったので

 屋上に藍の葉っぱを広げて乾かしました。

 

④100年がめで最後藍建てして、大きな棒で混ぜている時にたまにかめにぶつかっていい音しました。

 

⑤お風呂にトートバックをたくさん入れて足でふんですごい黄色になって、のりがすごくおちて

 こんなにおちるんだと思いました。

 

⑥紙ねんどにすごい水が入っていて、手でにぎって水を取って二時間くらいやったけど楽しかった。

 

⑦布を最初において、濡らしてからコテでおさえて藍染めをして思ったよりきれいになっててびっくりしました。

 

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藍左師Reita MORIYAから

楽しそうな笑顔、思いやりと優しさ、仕事に対する真っすぐな姿勢。

子を見て私が学びました。

言葉にするのは難しいですが、こうあるためにも信念をもって前へ進んで行きたいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Reita MORIYA